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作例集FAB

FAB #267 サージワッシャーのダブルポケットパンツ

今回は「ひとひねりあるシンプルな服」(NUETAG松前 香 著・日本ヴォーグ社)から「ダブルポケットパンツ」の作例をご紹介します。

使用型紙

「ひとひねりあるシンプルな服」(NUETAG松前 香 著・日本ヴォーグ社)

デザインの特徴と適した布地の選び方

・太すぎないワイドシルエット
・フロントに深めのタック、腰回りゆったり
・前開きのないウエストゴム仕様

パンツは同じデザイン(型紙)であっても、布地のハリ感によってシルエットの出方が変化します。
シルエットをきれいに出したい場合はハリ感が強いものを、逆にシルエットの出方を抑え気味にしたい場合は中〜弱いものを選びます。

また、布地のハリ感はざっくり言うと「厚さ」と「織り密度」のバランスなので、厚さが厚く、織り密度が高いほどハリ感は強くなります。

今回製作するダブルポケットパンツは前開きがないウエストゴム仕様なので、布地は中厚(経験と感覚的には0.5mm厚程度)までがゴワつかず快適にはける厚さの基準かなと思います。

その厚さの基準内でシルエットはパリッとした感じからリラックスした雰囲気まで、仕上げたいシルエットをハリ感で選びます。
(ハリ感の強弱の感じ方は個人差があるので、現実的には相対比較(触ってみて、こっちよりもこっちのほうがハリ強いかな等)で選ぶことになります)

今回、布地を選ぶ際にも3点に候補を絞って、その3点で製作した場合の仕上がりをイメージしながら、選びました。

今回製作に使用した【アウトレット】コットン×無地(カーキグリーン)×サージワッシャーを選んだポイントは、ほどよいハリ感でシルエットを保ちながら、身体への馴染みやすさがあり、やや薄手(厚さ0.37mm)&ワッシャー加工の軽涼さがデザインにマッチする等でした。

製作レビュー

フロントがのっぺりしがちな、前開きがないウエストゴムパンツですが、こちらのデザインは深めのタックの立体感とミリタリーパンツ風味のパッチポケットで、フロントがメリハリあるデザインになっています。

バックポケットは後ろパンツの一部を切り替える形になっています。すっきりスマートな雰囲気です。パッチポケットではこのスマートな雰囲気にはならないので、よく考えられているなぁと思います。

製作でのポイントは「フロントポケットのダブルステッチをゆっくり、まっすぐ縫うこと」、

着用感も「かるくて、いいね」「これは楽ちんよ」ということでした。

今回、候補検討していた、コットン×無地(カーキベージュ)×リップストップ_全3色であれば、パリッとしたハリ感でエッジーなシルエットがきれいに出たと思いますし、【アウトレット】コットン×無地(エクリュ)×二重織であれば、キレイ目な雰囲気に仕上がったと思います。

そして、今回候補にあがっていなかった布地でも、また違う趣きあるパンツができるはずです。
この正解がひとつじゃないところが、ソーイングのおもしろいところだと、久しぶりにfab-tubeをつくりながら、再認識しました。

以下、製作のまとめです。

<材料>Mサイズ
【アウトレット】コットン×無地(カーキグリーン)×サージワッシャー(66円/10cm×240cm=1,584円)
4cm幅のゴム 70cm

<型紙>
「ひとひねりあるシンプルな服」(NUETAG松前 香 著・日本ヴォーグ社)

今回製作したダブルポケットパンツに適した布地

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