「このパンツ、これつくろう」 ストレートロングパンツ(「シンプルワードローブ」 大川友美 著)
「え〜と、布地は、このコットン×無地(オフホワイト)×チノクロス(ウエポン)_全2色にしよう」
「用尺はどれくらいかな〜?110cm幅で、3mね!さぁ、注文しよう!」
「とは、云うものの。。。148cm幅の場合の用尺ってどれくらいなんだろう。。。」
この110cmと150cmの間で、用尺に悩んだ時、あなたならどうしますか?
A)え〜い、面倒だ、思い切って3m発注!
B)う〜ん、なんとくなく、ムダが出ないように2.5m発注!
思い切って3mご注文頂けるのは、布地屋としては嬉しいかぎりですが(笑)
いずれの方法も正しくありません。
すごく余ったり、若干少なかったりする可能性ありありです。
では、どうするか?
残念ながら、近道はありません。
実際にパターンをつくって、レイアウトし、用尺をはかる。
これに尽きます。
まずは布地を買って、それからパターンを準備したくなる気持ちはわかりますが
結局、パターンは遅かれ早かれ、つくるものなので
布地を購入する前につくって用尺を見積もりされることを
おすすめ致します。
また、パターン(本)によっては、サイズに関係なく
「○○○cm幅=○○○cm」とだけ、表記されていることがありますが
サイズによって、用尺が変わることもあります。
実際にパターンをつくって、配置してみると。。。
ストレートロングパンツ(「シンプルワードローブ」 大川友美 著)の9号サイズのパターンを裁ち合わせて用尺を見積もってみます。
<110cm幅の場合>用尺=2.3m
<150cm幅の場合>用尺=1.5m
110cm幅は縦にパーツを配置していくのみですが、アパレル仕様の広幅布地(特に無地)は、レイアウトの自由度が高く、効率的に裁ち合わせることができます。(大きなパーツが横並びで配置できる差は大きいです)
本に記載されている3mは多すぎるじゃないか!という声が聞こえてきそうですが、大きなサイズになれば、それに近い数字にはなると思います。(若干の余裕はあるとは思いますが)
パターンをつくって、つくろうとするものの用尺を見積もる。
あたりまえすぎて、意外な盲点かもしれませんが、ぜひ習慣化してください。
ムダになる布地が減らせれば、その分で布地を変えてつくったり、すこし奮発してアッパーグレードの布地でつくったりと、ソーイングを楽しむ幅が拡がります。
そして、ムダになる布地がかわいそうです。
最後に注意点
何事もやりすぎは禁物。あまりギチギチにレイアウトするのも危険です。
また、リネン素材や織りのあまいガーゼ等は、水通しで3%前後縮むものがありますので
若干のゆとりはもちましょう。