ソーイングをはじめて、最初にぶつかる難関は型紙(パターン)ではないでしょうか。
型紙は一般的にいくつかのサイズ(7号・9号・11号)が1枚の紙に印刷されています。
基本はこの紙の上に、薄い紙(ハトロン紙)を乗せてなぞる(=トレース)するだけ。。。
なんですが、問題はいくつかのデザインを収録したパターン集に付録でついてくる「実物大の型紙」からのトレース。
デザインとサイズが幾重にも重なって、自分が欲しいパターンを見つけて写し取るだけでも、慣れるまでは大変な作業です。
そこで、諦めない・挫折しない「型紙の写し方」とそのコツについてまとめたいと思います。
今回は「さり気なく甘い服」(笹原のりこ著・文化出版局)の表紙にもなっている、シンプルなワンピースを例にパターンを写していきます。
まず準備する道具はこんな感じです。
写真手前から
・ハトロン紙(トレーシングペーパー)
・直線定規
・カーブルーラー(あれば便利、なくてもOK)
・シャープペンシル/マーカー/消しゴム
・ウエイト
・メジャー
早速、準備から。。。といきたいところですが
いきなり、大事なことがあります。
パターンを写す前に、自分の正確なサイズ(ヌードサイズ)をきちんと計っておかねばなりません。
さらっと、流しますが。。。忘れずに。
で、攻略するパターンはというと、こんな感じです(笑)。。。笑うしかありませんよね。。。。
*この写真のパターンはかなりエグイ方です。
*今回使うパターンではありませんが、わかりやすい例です。
どこから手をつければいいやらと途方にくれそうですが。。。攻略するコツと手順があります。
1)写し取るパターンの数と形をチェックする
パターン集には手順書の「型入れ参考図」(呼び方はいろいろ)で、まずは写し取るべきパターンを確認
2)つづいて、写し取る各パーツの角や合い印、布目線、縫製指示をマーカーでチェックする
重なった線の中から、写し取るパターンの見つけ方は
→「パーツ名」を見つける
→各パーツのイメージ(形)の角を見つける(線と線が交わる=角=点)
→パーツの角(点)を頭の中で結んでみて確認する
こんな感じです。
3)パターンの上に紙をのせる
パターンを写し取る紙(ハトロン紙)はツルツルした面とザラザラした面があります。
ザラザラした面を上にして(ツルツルした面を下に)パターンの上に置きます。
このとき、ウエイトを置いてずれないようにしてください。
4)中心線(縦の直線)から写す
パターンは大きなものから、中心線(パターンの中心となる縦の直線)から写して、中心線から周囲に向かって線を写していきます。
5)曲線を写す
曲線を写すには3つの方法があります。
1つはフリーハンド。気合いで曲線を写します(笑)。
2つ目が直線定規を、曲線にあわせて少しずつずらしながら、短い直線を何度か引いて、それらをつないで曲線にする方法。
3つ目が「カーブルーラー」といわれる特殊な定規をつかって、その曲線を利用して引く方法。
さて、どの方法がいいのか。。。
おすすめは直線定規を使う方法です。
パターンを写し終わったあと、直線定規の方眼(1マス5mm)を使って「縫い代」をつけていく作業に入りますが
直線定規で曲線を写すのに慣れてしまえば、パターンを写しながら、縫い代をつけていくことも可能になるというわけです。
冒頭の複雑に重なったパターンを見た瞬間、「面倒くさぁー」「絶対ムリっー」ってなりそうですが。。。
絡んだ糸をほどく時には、ギュッと引っ張るより、ゆっくり着実にほどく方が早いように
パターンを写す時もゆっくり、着実に確認しながら進めるのがコツです。
ここまでの作業を動画でまとめました。
次回は後編として、「縫い代のつけ方」をまとめます。