地直しの方法
布地には、水分を含むと縮んだり、風合いが変わるものがあります。
また、製造段階で歪みが生じていることもあります。
そのため、布地は裁断される前に、必ず地直しを行ってください。
地直しの方法は、素材や織り編みによって異なります。
家庭でのお手入れ(洗濯機での洗濯、手洗い洗濯が可能な布地)は、水通しによる地直しをおすすめいたします。
水洗いができない布地(ドライクリーニングでのお手入れ推奨)は、水通しによる地直しは行わず、アイロンでの地直しのみを行ってください。
<水通しによる地直し方法(例)>
- 1.水をはった、たらい等に布地をひろげ入れ、布地を押しながら全体に水を浸透させる
- 2.そのまま30分〜1時間ほど浸す
- 3.かるく水気を抜いたのち、洗濯機で、脱水する
- 4.陰干しにして乾燥させる
- 5.乾きかけたところで、裏からあて布をして、アイロンで地の目を整える
水通しによる地直しを行う際の注意事項
- 水通しは必ず単独でおこなってください
- ニットは平らな場所にひろげて乾燥させてください(物干しのかけると伸びや歪みが出ます)
- 布地は必ずひろげた状態で水に浸してください(折りたたんだ状態では、色柄移りやムラが生じます)
- 水に浸す時間は最長1時間程度にしてください(長時間水に浸すと、過度な色落ちが生じます)
- 濃色の布地やコントラストの強い色柄布地(白地に黒の柄)などは、色落ちや色移りしやすいので、特にご注意ください
- 「洗濯機の使用OK」、水通しによる地直しが「可」となっていても、ジャケットやコートは形崩れが生じる可能性がありますので、ドライクリーニングでのお手入れを行ってください
<水通しができない布地の地直し方法(例)>
推奨のアイロン温度で、裏面からあて布をして、布目を整える地直しを行ってください。
※アイロン温度の目安(低温80〜120℃、中温140〜160℃、高温180〜210℃)