どのくらい、使えるのか?その可能性は未知数でした。
ソファー風も検討しましたが、自己主張が強すぎて。。。
彼を採用してよかった。1年を経てほんとうにそう思います。
仕事ができるだけのヤツは他にもいるかもしれません。
己の力で他を圧倒することでしか、生き残れない時代ですから。
ただ、彼は違いました。
ソファーへかける姿にさえあふれる気品。
この違和感の無さ、まわり同僚たちへの配慮と協調性。
真っ赤に燃える情熱はうちに秘め、黙々と仕事に打ち込む。。。
なかなか、真似できるもんじゃありません。。。
「リビングの主」と称される「緑のラグ部長」とも、この親密さ。。。
ただひとつ、彼は「ひも付き」。。。
これまで、見返りを求められたことはありませんし、その類いのウワサを聞いたこともありません。
ひもさえなければ、言うことないですが。。。
すこし、いやらいいのですが、インターネットで、彼のことを調べてみました。
そして、見つけてしまったのです。
「ひもの付いていない彼」を。。。
僕は移り気な男かもしれません。
「ひも付きでない彼が欲しい。」不覚にも、そう思ってしまったのです。
いかん。。。
見なかったことにしよう。
そして、僕は今日も彼にひと仕事お願いしようと、彼のボタンを押したのでした。
(終わり)