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SALEができない理由。


本日現在、スタジオの中には色柄含め布地が1352アイテムあります。
オンラインストアに追加すると、すぐに完売してしまう布地もあれば
1回も売れたことがない布地もあると思います。

もしも、「○○SALE!」と、やったら
売れるものはふだんより、たくさん売れるんでしょうし
1回も売れたことがない布地も完売するかもしれません。

でも、SALEはしません。

布地が完売すると、もちろんうれしいのですが
すこし寂しいところもあります。
正直こんな気持ちになるとは思っていませんでした。
布地を仕入れて、販売する。
ごくごく単純なこのプロセス、実は予想外にドラマチックです。

仕入は「素材は○○で、●●色で、□□織りの布地が欲しいです」といって
お願いすることもありますが
「fabちゃん、こういうの好きだろうから」と送ってもらったサンプルの方が
「そうです、こういうの欲しかったです!」 となることが多かったりします。

いつもは定期的に、仕入先様が山のようなサンプルの束を持ってきてくださり
1枚1枚見させてもらうのですが、その中には「ここにいたの!?」と
抱きしめたくなる衝撃的な出会いもあります。
「♪いつでも捜しているよ どっかに君の姿を♪
♪向かいのホーム 路地裏の窓♪
♪こんなところにいるはずもないのに♪」 的にドラマチック。
奇跡的な出会いを経て、仕入れることができた布地は
みんな「かわいい、うちの子」です。

かわいい、わが子の一番いい表情を写真に撮って
姿形を測って、性格、特技、長所、短所を
ひとり一人(1枚1枚)まとめていきます。
だから、布地を褒められると得も言われぬうれしさがあります。

お店をはじめたときから、SALEはしないと決めていました。
SALE前に買った布地がある日、監督の背番号にちなんで「77%OFF」になっているのをご覧になったら
とても悲しいと思いをされると思ったからです。
うちの子の姿形、性格、特技、長所はもとより
短所も含めてお目にとめて頂いて、買って頂いた方に
僕はとてもできません。

昨日、SALEをして怒られている社長さんのニュースをみて
ますます僕にはできないなぁと思った次第です。

きょうも、うちのかわいい子たちをオンラインストアでご紹介しております。
お目にとめて頂ける子がいるかもしれません。
どうぞよろしくお願い致します。

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